ヒルトンアメックス誕生
数年前まで三井住友のヒルトンオーナーズVISAカードを所有していた私のところへ一通のメールが着ました。以前からアナウンスはありましたがいよいよヒルトン・オーナーズ アメリカンエキスプレスカードが誕生しました。
詳細
アメリカン・エキスプレスとヒルトンは、米国外初の提携クレジットカード「ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード」「ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」を3月9日から新規発行開始。
アメリカン・エキスプレスとホテルグループのヒルトンが、日本における提携カードを発行する。両社は、1995年に米国提携クレジットカードを発行して以来、25年のパートナーシップを継続しているが、米国以外での提携カード発行は日本が初となる。カード入会で、朝食無料サービス、客室アップグレードなどの特典を受けられるほか、日常の買い物やヒルトンでの利用により、ポイントを効率的に貯めることができます。
券種は2種類
「ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード」(基本カード)年会費16,500円
「ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」(プレミアムカード)年会費66,000円
基本カードに入会すると、ヒルトングループの上級会員資格「ヒルトン・オナーズ・ゴールドステータス」を基本カード会員に付与されます。
すべてのヒルトングループのホテルやリゾートでの朝食無料サービス、客室アップグレードなどの優待を受けられる特典。
ポイントはヒルトングループのホテルやリゾートでは100円につき3ポイント、日常の買い物では100円につき2ポイント。
プレミアム・カードでは、1月から12月までの1年間で合計200万円以上利用すると、エグゼクティブラウンジへのアクセスや到着日48時間前までの予約で客室が保証される最上級ステータス「ヒルトン・オナーズ・ダイヤモンドステータス」などを提供されます。
ポイントはヒルトングループのホテルやリゾートでは100円につき7ポイント、日常の買い物では100円につき3ポイント。
貯めたポイントは、世界119の国と地域の6,400軒以上の対象ホテルやリゾートで利用できます。
基本カードでは、1年間に合計150万円以上利用し、カードを継続すると、ウイークエンド無料宿泊特典1泊分をプレゼント。プレミアム・カードでは毎年のカード契約更新時にウイークエンド無料宿泊特典1泊分をプレゼントし、年間300万円以上の利用で無料宿泊が2泊となります。
日本国内17ホテルと韓国2ホテルで、宿泊は25%割引、レストランは最大20%割引の「ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン【HPCJ】」は、通常は年会費25,000円だが、基本カード会員と家族カード会員は初年度の年会費を10,000円とする。また、プレミアム・カードはHPCJの初年度年会費無料。
両カードの申込みには、ヒルトンの会員プログラム「ヒルトン・オナーズ」への入会が必要。タッチ決済に対応するほか、旅行傷害保険、ショッピング・プロテクション、オンライン・プロテクション、空港ラウンジなどが付帯する。またプレミアムカードでは、リターン・プロテクション、キャンセル・プロテクション、航空便遅延補償なども用意されるとのこと。
三井住友VISAの時よりも条件が厳しく複雑になっているようでわかりづらいです。
ヒルトン・オナーズVISAカード
ちなみにざっくり比較してみましょう。
クラシック 年会費3,225円(税込)
ゴールド 年会費14,150円(税込)
プラチナ 年会費67,500円(税込)
ゴールドカード以上でヒルトンゴールドステイタス付与でしたのでそこは約2千円程度しか差がありません。
VISAプラチナとアメックスプレミアムのヒルトンダイヤモンドステイタス付与条件で言えば
VISAカード時代は
滞在・宿泊条件 1暦年間(1月1日~12月31日)に10回の滞在または20泊
もしくは
年間のプラチナカード利用が120万円(含む消費税等)以上
これに対してアメックスプレミアカードでは年間カード利用が200万円以上とハードルが上がり、宿泊や滞在でのステイタス取得はできなくなっているのが大きな違い。
細かい点ではHPCJ(ヒルトンプレミアムJAPAN)の付与も無くなってしまったのでこれは改悪点。
まぁ、元々HPCJは私も入会金無料キャンペーン等で入っていた時ありますが、あんまり恩恵を受けたことがないというかメリットを感じず終いでしたね。
逆にアメックスプレミアは保有しているだけで更新時週末1泊無料というSPGアメックスカードで定番となっている特典を付けてきました。
そして年間決済額が300万円を超えるとさらにもう1泊(合計2泊)無料宿泊と、場合によってはこれだけで元が取れてしまうのではないかとホテラーがヨダレを垂らすような仕掛けを打ち出してきましたね。
とはいえ、年間決済額300万円というのは少々ハードルが高いのでそう簡単ではないかもしれません。あとはこのカードを検討するターゲット層というのはすでにSPG(マリオット)アメックスを所有しているような気がします。
すると昨今のコロナ禍もあり、マリオット系とヒルトン系のいわばホテルの紫組(JALもANAもステイタス保持)のような裕福な方、ホテル年間宿泊の多い方はそこまで居ないと思います。みんなマリオット系ならマリオット系で宿泊を集約しないとそれこそステイタス維持ができなくなってしまいますからね。
あとは、逆バリ系の方々
マリオット系は昨今のステイタス維持の温情下駄履かせで大量にプラチナ以上が誕生するわけで、それを見越して例えばメムズ東京は4月からクラブラウンジを閉鎖するというある意味暴挙にでました。
恐らくこれからマリオット系のホテルはクラブラウンジでタダ飯タダ酒というのは色々な意味でできなくなっていくことでしょう。
で、あるならばヒルトン系にエスケイプしよう!ということを考えるような方はこのカードに手を出す可能性はあると思います。
ヒルトンとSPG(マリオット)の違い
私も以前は三井住友ヒルトンVISAカードを所有して、ヒルトンゴールドやダイヤモンドの恩恵を受けてヒルトン系のホテルを利用してきました。
しかし、ある時からSPGアメックスに鞍替えして今もメインはSPG(マリオット系)ホテルです。
ヒルトンとマリオットの大きな違いは、ずばり「ポイントの価値」です。
ホテルやクレジットカード利用で貯まったポイントをホテルの支払いで使う分にはさほどの差はないものの、航空会社のマイルへ移行する際にマリオットのポイントの方が圧倒的に有利になるというか、ヒルトンのポイントをマイルに変えても損するだけなんですよ。
だいたいこの手のホテルを利用する層は飛行機の趣味もセットの人が多いでしょうから
このマイルへの移行時の格差があるからには、SPGアメックスにヒルトンアメックスは勝てないと思います。
SPGアメックス→マリオットアメックスは?
これは、いつかやってくるSPGアメックスからマリオットアメックスへのチェンジの布石だと思っております。おそらく遠くない将来、SPGアメックスも同じような仕組みを用いてリニューアルをしてくるのではないかと思いますが、マリオットの場合はクレジットカードの決済額でマリオットのプラチナステイタスを付与してくるのかどうかはわかりません。
またアメリカ本国のカードと比較して、ヒルトンカードもSPG(マリオット)カードも見劣りするというか、本国の方が内容充実で優れているのは間違えないので日本人からは搾り取ってやろう的なベネフィット設定はやめてほしいなぁと思います。
ステイタス付与に関しては、本来、飛行機は繰り返し搭乗しないとステイタスは獲得できなかったのですが、新型コロナの救済策としてANAがクレジットカードの決済額もひとつの基準としてステイタス獲得のひとつと位置付けてきました。
同様にホテルも繰り返し宿泊しないとステイタスは獲得できないのが筋ですが、はたしてヒルトンのように高額クレカ決裁者にもステイタスの門戸を開くのか、そこはマリオットとして拒否るのか、どうなることでしょうか。